研究室紹介
社会インフラの長寿命化に寄与する高耐久な建設材料、次世代コンクリートと呼ばれるジオポリマー、環境負荷低減に向けた資源循環技術などについて研究しています。
主な研究テーマ
■品質工学的手法によるジオポリマーの配合および製造条件の最適化
フランスのDavidovits博士によって1970年代に提唱された「ジオポリマー」が現在、世界的に注目され研究されています。ジオポリマーは材料由来の二酸化炭素排出量が少ないと言われており、また、製造後短時間で高強度を発揮し、優れた耐酸性を有することからプレキャストコンクリート製品としての活用が期待されています。一方で、ジオポリマーの設計パラメータは多岐にわたり、このことが材料設計を困難なものとしています。本研究では、石炭火力発電の副産物であるフライアッシュあるいは火山灰をベースとするジオポリマーの設計パラメータを品質工学の考え方に基づいて最適化し、原材料の品質のばらつきによらず要求性能に応じたジオポリマーを高い再現性で製造するための入出力システムの提案を目的としています。
本研究におけるジオポリマーの入出力システム最適化の概要
■スラグ細骨材の有効利用に関する研究
良質な天然砂の将来的な不足に備え、代替となる砂の確保が課題となっています。本研究室では、鉄鋼生産の副産物である各種スラグを細骨材として利用することで、コンクリートの高耐久化や資源循環を実現するための技術について研究しています。
(以下,学部3年生および外部からの院生向け)
少子高齢化社会が進行する一方で、社会インフラの老朽化も深刻な問題となっています。当研究室では、コンクリート工学の知識を基礎として、耐久的で長持ちする建設材料、建設材料分野における資源循環、各種環境下でのコンクリートの劣化予測とその対策などについて研究しています。コンクリートは一見無機質で何の変哲もないように見えますが、実はとても味わい深い材料です。アイディア次第で、可能性は大きく拡がります。ぜひ一緒に研究を楽しみましょう。
令和5年度の研究内容
学生の就職先(これまでの実績):福岡大学助教、大林組、横河ブリッジホールディングス、宇部興産、三井住友建設、清水建設、東急建設、熊谷組、前田建設工業、オリエンタル白石、奥村組、西日本技術開発、サンコーコンサルタント、長大、パシフィックコンサルタンツ、八千代エンジニヤリング、建設技術研究所、JR九州、熊本県、熊本市、福岡県、長崎県、北九州市、鹿児島市 など
年間スケジュール
4月:研究室配属、歓迎会
5月:卒論テーマ決定、定例ゼミ開始
7月:コンクリート工学年次大会
9月:土木学会年次学術講演会
10月:仮配属歓迎会
12月:忘年会
1月:学会原稿作成、卒論修論執筆
2月:卒論・修論発表会
3月:土木学会西部支部研究発表会、卒業式
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